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Linuxの導入

■使用したデストリビューション

RedHat Linux 7.2 FTP版
kernel 2.4.7 -> 2.4.16
C Library libc6 glibc2.2
gcc 2.96
Canna 3.5 beta3
XFree86-4.1.0
KDE 2.2-11
Mozilla 0.9.2.1 -> Mozilla 0.9.6

■インストール

雑誌の説明通りにインストールした。ディスプレイは、製品のマニュアルから周波数を調べて、数字を設定した。ディスクフォーマットは、手元にあるパーテーションマジックなどのツールが認識しないため、ext2にした。また、ブートローダーは、liloではなく、新しいGNU GRUBにしてみた。
すべてをインストールしたので、40分ほどかかった。CPUは、Celeron733MHzで、CDは24倍速である。
デスクトップ環境が、GnomeとKDEを選択する画面が出てきた。両方インストールすると、あとから自由に切り替え可能なので、そんなに悩む必要はなかったようだ。

■設定

最初は動作が遅く感じたが、いろいろな場所のアニメーション効果などを無効にし、工夫することで、Windows程度のスピードはでるようになった。フォントが多いので、フォント設定が関係するダイアログを開こうとすると遅い。これはそのうち整理したいと思う。
KDEの設定は、コントロールセンターでほとんどの設定を行なうことができる。これは便利なツールだ。デザインをすべてWindows風にする。そうするとほとんど違和感がないデザインとなる。いや、Linuxのほうがデザインがいいかもしれない。そのうちWindowsXpのLuna風とかもでてくるのかもしれない。

■FATドライブのマウント

Windows2000がNTFSでフォーマットしてあるので、データのやりとりのためのFATのドライブを作った。FATのパーテーションが4つ目のパーテーションなのにhda5で認識。
起動時に自動的にマウントするように/etc/fstab
/dev/hda5 /mnt/exchange vfat defaults 0 0
を追加する。

■フォント

フォントがどうも気に入らなかったので、Windowsのフォントを持ってくることにした。まず、msf2bdfというソフトを準備した。Niftyserveで見つけた。1994年と古いソフトだがWindows2000上でも大丈夫だった。たぶんVectorあたりにも置いてあると思う。
このソフトは、Windowsのフォントを一度表示させて、それをビットマップフォントに変換するしくみのもののようである。早速、MSゴシックとMSUIゴシックとFixedsysをbdf形式に変換。MSUIを標準で使いたかったので、こちらは、いくつかのサイズを用意した。
X Window上で、fontのディレクトリのJapaneseというところにコピーし、bdftopcfコマンドで、pcf形式に変換し、gzipで圧縮した。このあたりの説明は、msf2bdfの説明ファイルに書いてある。
フォントの設定は、KDEではコントロールセンターで設定できる。gnome側のソフトのフォント設定の仕方は、/etc/gtk/gtkre.jaのフォントセットの部分を
fontset = "-msui-gothic-medium-r-normal--12-130-75-75-p-50-iso8859-1,\
-msui-gothic-medium-r-normal--12-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-0,\
-msui-gothic-medium-r-normal--12-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-0,\
*-r-*"
に書き換えると変わる。
これで無事各部のフォントがWindowsと同じ(MS UIゴシック)になった。
X Windows System上で、TrueTypeもそのまま使えるようだ。http://www.ki.rim.or.jp/~kuro/Linux/Linux09.html に情報があった。

■Kylix

http://www.borland.co.jp/
Kylixは、説明通りでインストールはOKだったが、ユーザー登録に失敗したみたいで、未だに未登録になっている。普段Delphiを使っているので、開発環境としてKylixを試してみたかった。

■マルチメディア

オンボードのサウンドチップで、SoudBruster互換をオフにしているせいか、最初はサウンドが見つからないという英語のメッセージがでた。これは、ktermからsndconfigを実行するだけで自動的に認識した。
xmms(Winamp Clone?)はインストール済みだったが、スキンがRedHatのCDに入っているのを見つけ、インストール。
また、他の付属のソフトでmpgなども可能なことを確認した。
ローランドのシリアル接続のMIDI音源が接続されているのだが、外部MPU-401は、まだ認識していない。ソースのコンパイルまではうまくいっているようだが...。

■VJE-PEN(vpen)

ftp://ftp.vacs.co.jp/pub/unix
いろいろなエラーがでたが、その都度ソースを修正しながらコンパイルして、実行できるようになった。そういえば、このソフトはもともとDOSのソフトなので、Windowsに慣れてしまっている今は、ちょっと使いづらい。

■XZ Editor

http://www.villagecenter.co.jp/
XZ Editorは、説明の通りでインストール完了。まだ、評価版なので、使用期限がある。しかし、Windowsで使用頻度が高いエディタが動くと便利である。動作は他の付属のエディタよりも断然速く快適。ただし、まだマウスのホイールに対応していないのが残念。
付属のエディタをちょっと試してみたが、日本語(全角漢字)にうまく対応していないようだ。固定幅フォントのエディタにすっかり慣れてしまっているからそう思うだけか...。
Emacsは、WindowsのxyzzyのGate.lをインクルードしてもだめだった。Windows互換のキー操作になれば、スムースに移行できるのに。

■WXG

http://www.ekotoba.com/
WXGも問題なくインストールができた。Windowsからコピーしたユーザー辞書も使えている。ただ、辞書セットは、コマンドラインで操作するので、何となく難しそうでやっていない。
CannaServerは、KDEのサービス設定で起動しないようにしておく。辞書や変換は、WXGでも、インターフェースやキー操作は、Cannaのままである。
あとからわかったが、Cannaはかなりカスタマイズが可能で、いろいろなFEPに似せたキー操作が可能になっている。辞書も標準では基本的なものしか使用していないので、追加すると地名やカタカナの登録単語が増える。

■FD Clone

http://hp.vector.co.jp/authors/VA012337/soft/fd/
ftp://ftp.vector.co.jp/pack/unix/util/file/filer/fd/
以前のソースだとエラーがでたが、FD Cloneは最新版をダウンロードするとインストールができた。

■Opera

http://www.opera.com/
問題なくインストールが終わり、インターフェースをWindowsに切り替えるといつものような画面となる。でも日本語が全く表示されない。

■リッピングソフト

http://www.nostatic.org/grip
CDからmp3へ変換するために、Gripというソフトを用意した。午後のこ〜だ(http://homepage1.nifty.com/herumi/)でmp3へ変換するように設定した。Windows上でリッピングするより、安定しているような気がする。エンコードしている間に次の曲のリッピングをするので、時間の無駄がない。
バルクの安いCD-ROMドライブなので、安定度が悪いが、自動的にデータの取りこぼしがないようにスピードを落すようだ。0.8倍速まで速度を下げることもあったが、Windowsでは、ノイズが入っていたのと比較するとこちらのほうがましである。

■モデムの設定

REX-PCI56を使用している。付属のドライバーで動作しなくて悩んでいたが、http://www.ki.rim.or.jp/~kuro/Linux/Linux05.htmlに情報が書いてあった。
書いてあるとおりにhttp://www.medres.ch/~jstifter/linux/pctel.htmlからpctel-2.4.7をダウンロードして導入すると、モデムが認識した。
再起動すると認識しなくなるので、/etc/rc.d/rc.localに
insmod /lib/modules/2.4.7-10/misc/pctel.o
insmod /lib/modules/2.4.7-10/misc/ptserial.o
を書き込んでみたがちょっと違うようだ。
とりあえず、これでインターネットも可能になった。

■AcrobatReader

Kylixのpdf文書を読もうと思ったが、付属のもので読めないので、インストールしたが、フォントがないというメッセージで結局読めなかった。もしかして日本語表示自体が無理?

■マルチリンガル

ログインするユーザーごとに言語を指定することができるので、1台のマシンで、複数の言語を切り替えて作業することができる。メニューやメッセージもその言語になるようだ。
早速、韓国語環境で起動してみた。ハングルが読めないので、表示することを確認した後、すぐにログオフしてしまったが、文字化けらしい現象ではないので、大丈夫なのだと思う。日本語環境でもEmacsあたりだと混在した文書が作れるのだと思うが、そこまで至っていない。

■コンパイル

GUIで解凍したものをコンパイルしようとしたら、結構エラーがでる。知らないでファイルがないと悩んでいたら、普通にコマンドラインから解凍すると普通にコンパイルできた。

■付属のソフト

オフィスもファイラーも非常にWindowsのものに似ている。ニュースリーダーもOutlookExpressみたいだし。
Netscape 6.2もインストールしてみたが、結局Mozillaが日本語とかを考えると無難かな。Operaはそのうち正式版がでると思う。

■pdf文書

pdf文書が作成可能。Acrobatを購入すると非常に高価だそうだが、これだと標準の機能で使うことができる。
Linuxサーバーにこの機能を組み込むとクライアントから印刷する感覚で、pdf文書が作成可能となるらしい。この方法だと直接WindowsのWordやPublisherからでも作成可能になる。

■その他

Linuxサーバーを構築したときは、X Window Stemはインストールしなかったので、設定ファイルとにらめっこであった。それに比べるとGUIは少しは楽である。
システムモニターをパネル(Windowsでいうタスクバー)に表示させているが、リッピングしながらコンパイルしてMp3を聞いていても、メモリースワップも起きず非常に快適である。

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